ヤモリが動かなくなったとき、「弱っているの?」「病気なの?」と不安になる方も多いでしょう。
ヤモリは夜行性のため、昼間はじっとしていることが多く、環境の変化や季節によっても行動が変わります。
この記事では、ヤモリが動かない主な理由を詳しく解説し、休息・睡眠・冬眠の違いや健康チェックのポイントを紹介します。
ストレスや病気、怪我が原因で動かない場合の兆候を見極める方法や、最適な飼育環境の整え方についても解説していきます。
ヤモリの行動を正しく理解し、安心して飼育できるよう、この記事を参考にしてください。
- ヤモリが動かない主な理由とその見分け方
- 休息・睡眠・冬眠の違いと正しい判断方法
- 病気やストレスが原因の場合の兆候と対応策
- ヤモリが健康に過ごせる最適な飼育環境の整え方
ヤモリが動かない理由とその見分け方

- ヤモリが動かないのはなぜ?主な理由を解説
- 休息・睡眠・冬眠の違いとは?
- 弱っているサインと健康チェックポイント
- ヤモリが死んだふりをする理由とその見分け方
- 病気や怪我が原因で動かない場合の兆候
- ストレスや環境の変化が影響することも
ヤモリが動かないのはなぜ?主な理由を解説
ヤモリが動かない理由は、休息や睡眠、冬眠、ストレス、病気、怪我など多岐にわたります。
飼い主にとって、ヤモリがじっとしている時間が長いと心配になりますが、必ずしも異常とは限りません。
ここではヤモリが動かない理由を4つあげていきます。
ヤモリは夜行性の生き物であり、昼間は動かないことが普通です。
特に野生のヤモリは、日中は隠れ家でじっとしており、日没後に活発に動き始めます。
飼育下のヤモリも同様に、明るい時間帯にはほとんど動かず、夜になると活動的になることが一般的です。
そのため、昼間に動かないからといって、すぐに異常と判断する必要はありません。
脱皮前や脱皮中も動かないことがあります。
脱皮にはエネルギーを消費するため、その前後でヤモリはじっとして体力を温存します。
この時期のヤモリは、食欲が落ちたり、皮膚が白っぽくなったりすることがあるため、注意深く観察すると脱皮が原因で動かないことがわかるでしょう。
気温の低下もヤモリが動かなくなる原因の一つです。
ヤモリは変温動物のため、周囲の気温に影響を受けます。
ケージ内の温度が低すぎると、体温が下がり、活動が鈍くなることがあります。
冬場に暖房を使用しない場所では、特に影響を受けやすいため、適切な温度管理が必要です。
病気やストレスもヤモリが動かなくなる原因になります。
感染症や栄養不足、寄生虫による不調など、健康上の問題がある場合は、活動量が減少します。
飼育環境の変化や過度な刺激がストレスとなり、ヤモリの行動に影響を与えることもあります。
このように、ヤモリが動かない理由はさまざまですが、普段の行動と比較して異常が見られる場合は、適切な対応を考える必要があります。
休息・睡眠・冬眠の違いとは?
ヤモリがじっとしている理由を理解するためには、休息、睡眠、冬眠の違いを知ることが重要です。
似たように見えますが、それぞれの異なる意味を理解し、正しく見分けることが大切です。
休息
エネルギーを温存するために、動きを抑えている状態を指します。
ヤモリは一日中活発に動いているわけではなく、適度に休憩を取ります。
特に日中は、暗くて落ち着ける場所で休んでいることが多いです。
休息中のヤモリは、呼吸が安定しており、刺激を受ければすぐに反応します。
睡眠
ヤモリは哺乳類のように明確な「睡眠」の概念があるわけではありません。
しかし、一定の時間は体を休め、外部の刺激に鈍くなることがあります。
ヤモリはまぶたがないため、目を閉じることはありませんが、動かずにじっとしている時間が睡眠に近い状態だと考えられます。
冬眠
低温環境に適応するための生理的な休眠状態です。
ヤモリは変温動物のため、寒さにさらされると体温が低下し、新陳代謝を抑えてエネルギーを節約します。
この状態が長期間続くと、エサを食べず、ほとんど動かなくなるため、冬眠しているように見えます。
しかし、飼育下では冬眠させることが必ずしも良いわけではありません。
冬眠中のヤモリは免疫力が低下しやすく、体力が著しく消耗するため、環境によっては命に関わることもあります。
そのため、室温を適切に管理し、冬眠させない方が安全です。
これらの違いを理解することで、ヤモリが動かない理由を正しく判断し、適切な対応を取ることができます。
弱っているサインと健康のチェックポイント
ヤモリが弱っているサインを早期に察知することは、健康を維持する上で重要です。
ヤモリは体調不良を隠す傾向があるため、日頃から注意深く観察する必要があります。
5つのチェックポイントから見ていきましょう。
食欲不振
食欲不振はヤモリが弱っている重要なサインの一つです。
通常、活発に餌を食べるヤモリが急に食べなくなった場合、体調不良の可能性が考えられます。
数日間にわたって食欲がない場合は、環境や健康状態を見直す必要があります。
体重の減少
ヤモリは餌を食べることでエネルギーを蓄え、体を維持していますが、長期間にわたる食欲不振や栄養不足が続くと、急激に体重が減少します。
尾が細くなったり、骨が浮き出たりする場合は、深刻な栄養失調が疑われます。
排泄物の異常
健康なヤモリの糞は適度な硬さがあり、形状も一定ですが、下痢や血便が見られる場合は、消化器系のトラブルや感染症の可能性があります。
排泄物の状態を定期的に確認し、異変があれば適切な対処を行いましょう。
皮膚の異常
ヤモリの皮膚が乾燥しすぎていたり、炎症やただれが見られたりする場合は、脱皮不全や細菌感染の可能性があります。
健康なヤモリの皮膚はツヤがあり、均一な状態ですが、白く変色したり、傷が見られる場合は注意が必要です。
呼吸の異常
口を開けたまま呼吸していたり、ゼーゼーと苦しそうな息をしている場合は、呼吸器系の疾患が疑われます。
呼吸が荒い、または極端に遅い場合は、すぐに環境を見直し、必要なら専門の獣医師に相談することが推奨されます。
日頃からこれらの健康チェックポイントを意識し、ヤモリの異変に早く気づくことで、適切な対応が可能になります。
健康なヤモリを維持するためには、こまめな観察と適切なケアが不可欠です。
ヤモリが死んだふりをする理由とその見分け方
ヤモリが死んだふりをするのは、防御のための本能的な行動です。
これは「擬死」と呼ばれ、外敵から身を守る手段の一つです。
天敵に襲われると、ヤモリは突然動きを止め、体を硬直させます。
本当に死んでしまったかのように見せかけることで、捕食者の興味をそらすのが狙いです。
特に小型のヤモリや幼体は、この行動をとることが多いとされています。
彼らは大型の捕食者に対して無力なため、逃げることが難しい状況では、擬死によって生存率を上げようとします。
この行動は、野生だけでなく、飼育下のヤモリでも見られることがあるので、飼い主が驚くことも少なくありません。
本当に死んでいるのか、死んだふりなのかを見分けるにはどうすればよいのでしょうか?
次のポイントをチェックしてみて下さい。
呼吸の有無
死んだふりをしているヤモリでも、わずかに呼吸しているため、お腹の動きを注意深く観察すると確認できます。
目の変化
ヤモリは瞼を持たないため、死んでいても生きていても目を閉じることはありません。
しかし、生きている場合は光の加減によって瞳孔がわずかに変化します。
光を当ててみて、わずかに変化が見られたら生きている可能性が高いです。
軽く刺激を与える
木の枝や柔らかい布でヤモリの足や尾を優しく触れてみてください。
死んだふりをしている場合、少し遅れて動き出すことがあります。
無理に持ち上げるとストレスを与えてしまうため、慎重に確認することが大切です。
ヤモリが死んだふりをしているときは、過度に刺激せず、しばらく様子を見ることが大切です。
環境が落ち着くと自然に動き始めることが多いため、静かに見守りましょう。
病気や怪我が原因で動かない場合の兆候
ヤモリが動かない原因として、病気や怪我の可能性も考えられます。
病気の場合、初期症状を見逃さずに早期に対応することが重要です。
以下のようなことがないか、確認してみて下さい。
栄養不足
カルシウム不足によって骨が弱くなる病気に、「くる病」があります。
症状が進行すると足が曲がったり、動きが鈍くなったりします。
重度の場合は尾が曲がることもあり、日常の活動が制限されてしまいます。
呼吸器系の病気
口を開けたまま呼吸をしていたり、ゼーゼーと苦しそうな呼吸をしている場合は、肺炎などの可能性があります。
この状態が続くと、食欲も低下し、さらに衰弱が進んでしまいます。
脱皮不全
脱皮がうまくいかないと、皮膚が部分的に残ってしまい、血行が悪くなります。
特に指先や尾の先に古い皮膚が残ると、その部分が壊死してしまうこともあります。
脱皮が終わった後、ヤモリの体に皮膚の残りがないかを確認することが大切です。
ケガ
落下事故や他のヤモリとの喧嘩によって骨折している可能性があるため、歩き方が不自然だったり、特定の部位を動かさない場合は注意が必要です。
外傷がなくても、内部的な損傷や捻挫をしている可能性があるため、慎重に観察しましょう。
病気や怪我が原因でヤモリが動かなくなった場合、まずは飼育環境を確認し、必要であれば専門の獣医師に相談することが大切です。
放置すると症状が悪化する恐れがあるため、異変に気づいたら早めの対処を心がけましょう。
ストレスや環境の変化が影響することも
ヤモリは非常に繊細な生き物であり、ストレスや環境の変化が大きな影響を与えます。
新しい環境に移されたり、ケージのレイアウトが変わったりすると、動かなくなることがあります。
4つほど、考えられるストレスの原因をあげていきますので確認してみましょう。
過度なハンドリング
ヤモリは人に慣れることもありますが、基本的にはあまり触られることを好みません。
特に頻繁に手で触られると、ストレスを感じ、動かなくなることがあります。
騒音や振動
テレビやスピーカーの近くにケージを置いていると、常に音の振動を受けることになり、落ち着いて過ごすことができません。
ケージを静かな場所に設置することで、ストレスを軽減できます。
同居個体との関係
ヤモリ同士が相性が悪いと、縄張り争いが起こり、一方がストレスを受けることがあります。
特にオス同士は攻撃的になりやすいため、多頭飼いする場合は相性をよく観察することが大切です。
餌の与え方
ヤモリは生き餌を好みますが、餌の動きがないと興味を示さないことがあります。
餌を動かしてみたり、時間帯を調整して与えることで、ヤモリの食欲を刺激できます。
ストレスを感じたヤモリは、隠れたまま出てこなかったり、餌を食べなくなることがあります。
こうした兆候が見られた場合は、飼育環境を見直し、ストレスの原因を取り除くことが重要です。
ヤモリが快適に過ごせる環境を整えることで、健康を維持しやすくなります。
ヤモリが動かない時の対処法と飼育環境の改善

- 最適な飼育環境の整え方とポイント
- ヤモリが動かなくなった時の初期対応
- 弱ったヤモリを回復させる方法
- ヤモリの冬眠対策と温度管理の重要性
- 適切な餌の選び方と食欲不振時の対処法
- ヤモリが健康で元気に過ごすためのケア方法
最適な飼育環境の整え方とポイント
ヤモリが健康に過ごすためには、最適な飼育環境を整えることが不可欠です。
適切な温度や湿度、十分な隠れ家、ストレスの少ない空間を用意することで、ヤモリの健康を維持できます。
4点ほど、飼育環境に大切なことを解説します。
ゲージ選び
ヤモリは壁を登る習性があるため、高さのあるケージが適しています。
ケージの素材はガラスやアクリルなどの視認性が高いものが好ましいですが、しっかりと蓋がついているものを選び、脱走を防ぎましょう。
ケージの大きさは、飼うヤモリの種類によって異なりますが、最低でも30cm×30cm×45cm程度のサイズが必要です。
ゲージ内に隠れ家を設置
ヤモリは臆病な性格をしているため、安心できる隠れ場所が必要です。
流木やシェルターなどを配置し、ヤモリが落ち着いて休める環境を作りましょう。
温度管理
ヤモリは変温動物のため、周囲の温度に影響を受けます。
一般的に、日中のケージ内の温度は24~28℃、夜間は20℃以上を維持するのが理想です。
冬場はパネルヒーターを設置し、温度を一定に保つようにしましょう。
夏場は高温になりすぎないように注意し、エアコンなどを利用して適温を維持してください。
湿度管理
ヤモリはある程度の湿度を必要とするため、ケージ内の湿度を50~70%に保つことが理想です。
乾燥しすぎると脱皮不全を引き起こす可能性があるため、定期的に霧吹きを行いましょう。
一方で湿度が高すぎるとカビや雑菌が繁殖しやすくなるため、ケージの通気性を確保することも忘れてはいけません。
適切な照明
日中活動する種類のヤモリには、UVBライトを使用するとカルシウムの吸収を助け、骨の健康を維持できます。
夜行性のヤモリには強い光は必要ありませんが、昼夜のリズムを整えるために一定の明るさを保つと良いでしょう。
このように、温度・湿度・隠れ家・照明といった要素を適切に管理することで、ヤモリが快適に暮らせる環境を作ることができます。
日々のチェックを怠らず、安定した環境を維持することが、健康管理の第一歩です。
ヤモリが動かなくなった時の初期対応
ヤモリが突然動かなくなった場合、すぐに原因を特定し、適切な対応をとることが重要です。
まずは落ち着いて、4つの視点でヤモリの状態を観察しましょう。
冬眠状態に入っていないか?
冬場で温度が低い時期は、体温が下がって動きが鈍くなることがあります。
ケージの温度を測定し、20℃以下になっていないかをチェックしてください。
もし低温が原因であれば、徐々に温度を上げ、適温に戻すことで回復する可能性があります。
急激な温度変化はヤモリにとって負担となるため、ゆっくりと調整することが重要です。
病気や栄養不足ではないか?
体重が急に減少したり、皮膚の状態が悪くなっていたりする場合、病気の可能性が高いです。
口を開けたままにしている、呼吸が苦しそうに見える場合は、肺炎や感染症の可能性があるため、すぐに専門の獣医師に相談することをおすすめします。
ストレスを与えていないか?
飼育環境の変化や、過度なハンドリングが続くと、ヤモリはストレスを感じ、動かなくなることがあります。
ケージ内の配置を急に変えたり、大きな音がする場所に移動したりすると、ストレスを受けやすくなります。
できるだけ落ち着いた環境を用意し、数日間そっとしておくことで回復することもあります。
脱皮はうまく進んでいるか?
指先や尾の部分に脱皮の残りが付着していると、血行が悪くなり、動きが鈍くなります。
湿度を高めたり、ぬるま湯で軽く濡らした綿棒を使って優しく皮を取り除くことで改善することがあります。
最終的に、原因が特定できず、ヤモリが長時間動かない状態が続く場合は、専門の獣医師に相談することが最善の対応です。
早めの診断と適切な治療が、ヤモリの命を救うことにつながります。
弱ったヤモリを回復させる方法
ヤモリが弱っていると感じた場合、適切なケアを行うことで回復を助けることができます。
重要なのは、飼育環境を見直し、ヤモリにとってストレスの少ない環境を整えることです。
4つのチェックポイントを、確認してみて下さい。
温度と湿度の管理
ここを最優先に考えましょう。
ヤモリの体温が低下すると、代謝が落ち、食欲も減少します。
ケージの温度が適温であるか確認し、必要に応じてヒーターを使用して温度を上げてください。
冬場は、温度を20℃以上に維持することが大切です。
栄養補給
食欲が落ちているヤモリには、栄養価の高い餌を与えることが効果的です。
生きたコオロギやミルワームなど、動きのある餌を与えると、ヤモリの狩猟本能が刺激され、食べることがあります。
カルシウム不足が疑われる場合は、餌にカルシウムパウダーをまぶして与えると良いでしょう。
水分補給
脱水症状がある場合、ヤモリはさらに衰弱してしまいます。
霧吹きを使ってケージ内に水分を補給し、壁に付いた水滴を舐めることで水分を摂取できる環境を作りましょう。
ストレス軽減
ヤモリが落ち着ける隠れ家を用意することも有効です。
環境の変化がない静かな場所にケージを置き、外部の刺激を減らすことが回復のポイントです。
これらの対策をしても状態が改善しない場合は、爬虫類を診察できる獣医に相談しましょう。
極端な体重減少や呼吸の異常がある場合は、早急な対応が求められます。
ヤモリの冬眠対策と温度管理の重要性
ヤモリは変温動物であり、気温の変化に大きく影響を受けます。
冬場に気温が低下すると、活動が鈍くなり、食欲が低下することがあります。
適切な温度管理を行わないと、ヤモリが冬眠状態に入ることもありますが、飼育下では冬眠を避けるのが一般的です。
まず、冬眠とは何かを理解することが重要です。
野生のヤモリは、冬の寒さに耐えるために代謝を下げ、エネルギー消費を最小限に抑えます。
この間、ほとんど動かず、餌を食べることもなくなります。
冬眠中は免疫力が低下し、病気になりやすくなるため、飼育下では適切な温度管理によって冬眠させない方が安全です。
温度管理のポイントを3つ解説します。
ケージ内の温度を最低でも20℃以上に維持する
室温が低くなりすぎると、ヤモリはエネルギーを節約しようと活動を抑え、長時間動かなくなることがあります。
これを防ぐために、パネルヒーターや保温ランプを使用し、ケージ内の温度を一定に保ちましょう。
温度勾配を作る
ケージ内に温かいエリアと涼しいエリアを設けることで、ヤモリ自身が快適な場所を選べるようになります。
ヒーターを一方の壁に設置し、ヤモリが移動して温度を調節できる環境を作ると良いでしょう。
湿度も管理
空気が乾燥しすぎると、脱皮不全を引き起こす可能性があります。
ケージ内の湿度を50~70%に維持し、必要に応じて霧吹きを行うと適切な環境を維持できます。
冬眠させるべきかどうかについては、飼育環境や個体の状態によりますが、基本的には温度管理を徹底し、冬眠を回避する方が安全です。
特に健康が万全でない場合、冬眠による体力消耗が命に関わることもあるため、注意が必要です。
適切な餌の選び方と食欲不振時の対処法
ヤモリの健康を維持するためには、適切な餌を選び、バランスの取れた栄養を摂取させることが重要です。
食欲不振が見られる場合には、早急に原因を特定し、適切な対応を行う必要があります。
ヤモリの主な餌は昆虫です。
コオロギ、ミルワーム、ハニーワーム、デュビアローチなどが一般的に与えられます。
餌の種類を偏らせると栄養が不足することがあるため、複数の種類を組み合わせると良いでしょう。
特にカルシウムやビタミンD3が不足すると「くる病」などの骨の病気を引き起こすため、餌にカルシウムパウダーをまぶして与えるのが効果的です。
食欲不振が見られる場合、その原因を特定することが大切です。
温度は問題ないか?
温度が低すぎると代謝が下がり、餌を食べる気力がなくなることがあります。
ケージ内の温度を適正範囲(24~28℃)に調整することで、食欲が回復することがあります。
ストレスを与えていないか?
環境が急に変わったり、頻繁に触られたりすると、ヤモリはストレスを感じ、餌を食べなくなることがあります。
新しい環境に慣れるまでの間は、そっとしておき、静かな場所で落ち着かせることが重要です。
脱皮前後ではないか?
脱皮の前後には食欲が低下することがあります。
この場合は特に心配する必要はなく、脱皮が完了した後に食欲が戻るか様子を見守りましょう。
脱皮後も数日間食べない場合は、健康に問題がある可能性があるため、注意が必要です。
エサの与え方は問題ないか?
生き餌を与える場合は、動きを活発にすることでヤモリの狩猟本能を刺激し、食いつきを良くすることができます。
餌のサイズが大きすぎると食べにくくなるため、適切な大きさの餌を選ぶことも大切です。
もし数日間にわたって食べない状態が続く場合は、栄養補給が必要になります。
栄養価の高いペースト状の餌を与えるか、専門の獣医師に相談し、適切な処置を受けることをおすすめします。
ヤモリが健康で元気に過ごすためのケア方法
ヤモリの健康を維持し、元気に過ごしてもらうためには、日常的なケアが重要です。
適切な環境を整え、ストレスを減らし、栄養バランスの良い食事を与えることで、病気や怪我を防ぐことができます。
日々、ケアした方が良いことを5つあげていきます。
定期的な健康チェック
ヤモリは体調不良を隠すことが多いため、異常がないか注意深く観察することが大切です。
体重の減少、皮膚の異常、排泄物の変化などは病気のサインである可能性があるため、見逃さないようにしましょう。
ストレスを最小限に抑える
飼育環境の急激な変化を避け、ケージ内に十分な隠れ家を設けることで、安心して過ごせる環境を作ることができます。
ハンドリングの頻度を抑え、ヤモリが落ち着ける時間を確保することも大切です。
温度と湿度の管理
ヤモリが快適に過ごせる温度(24~28℃)と湿度(50~70%)を維持することで、病気のリスクを減らすことができます。
冬場は、ケージ内が冷えすぎないように注意し、保温対策をしっかり行いましょう。
食事の管理
栄養バランスを考慮し、カルシウムやビタミンを適切に補給することで、病気を予防できます。餌の種類を変えながら与えたり、時には人工餌を利用したりするのも効果的です。
定期的なケージの掃除
清潔な環境を維持することも大切です。
糞や餌の残りをこまめに取り除き、雑菌の繁殖を防ぎましょう。
このように、日々のケアをしっかり行うことで、ヤモリが元気に過ごしやすくなります。
環境を整え、適切な管理を続けることで、長く健康的な生活を送ることができるでしょう。
まとめ:ヤモリが動かない原因と適切な対処法
ヤモリが動かないのにはさまざまな理由があります。
単なる休息や睡眠であれば問題ありませんが、低温やストレス、病気などの要因も考えられるため、慎重に見極めることが重要です。
以下に、ヤモリが動かなくなる主な原因と、その対策を簡潔にまとめてみました。
- ヤモリは夜行性であり、昼間はほとんど動かないことが普通である
- 休息と睡眠は自然な行動であり、外的刺激には反応することが多い
- 冬眠は低温環境で起こり、代謝が低下して長期間動かなくなる
- 脱皮前後はエネルギーを節約するため、動きが鈍くなることがある
- 気温が低すぎると体温が下がり、活動が減少する
- 餌を食べない期間が長いと、栄養不足で動けなくなる場合がある
- ストレスが溜まると警戒心が強まり、動かなくなることがある
- ヤモリは「死んだふり(擬死)」をすることがあり、呼吸や反応を確認する必要がある
- 呼吸が荒い、または口を開けたままの場合は病気の可能性がある
- 骨の異常(くる病)や脱皮不全があると、動きに支障をきたす
- 飼育環境の急な変化は、適応までに時間がかかることがある
- 適切な温度管理を行い、冬眠を防ぐことで健康を維持できる
- 健康チェックとして、排泄物や皮膚の状態を定期的に観察することが重要
- 動かない場合は温度を確認し、必要ならば徐々に温めるとよい
- 長期間動かない場合や異常が見られる場合は、専門の獣医に相談すべきである
ヤモリが動かない原因を正しく判断し、適切な対処を行うことで、健康な状態を維持しやすくなります。
日頃の観察と環境管理を徹底し、ヤモリが快適に過ごせる環境を整えることが大切です。
ヤモリが突然現れてどうしたら良いか分からない時はこちらの記事も参考にしてください。
「ヤモリが家に出たときの正しい対処法!幸運の関係性も解説」